
外科医の「技」と「想い」に触れる
先生にとって、ダビンチの操作席(コンソール)に座る瞬間はどのような感覚ですか?
私にとってダビンチの操作席(コンソール)に座る瞬間は、
「いよいよ大切な患者さんの治療を任される」という、強い責任感と集中力が一気に高まる瞬間です。同時に、ロボット支援手術は細かく精密な操作ができるため、患者さんにとってできるだけ負担の少ない、質の高い手術を行いたいという気持ちも強くなります。華やかな気持ちというよりは、「安全を最優先に、丁寧に、確実に進めよう」という、非常に落ち着いた感覚に近いです。毎回、患者さんやご家族の思いを背負っていることを忘れず、一つひとつの操作に責任を持って手術に臨んでいます。野田総合病院では、ダビンチを使うこと自体が目的ではなく、患者さんにとってより良い治療につながるかどうかを大切にしています。そのため、術前の十分な検討と、手術中の慎重な判断を積み重ねながら、安心して治療を受けていただけるよう努めています。
先生が手術において、絶対に妥協しない「こだわり」を教えてください。
私が手術で絶対に妥協しないのは、「安全性」と「丁寧さ」です。
どれほど新しい技術や機器を用いる場合でも、一番大切なのは、患者さんにとって安全で、確実な手術を行うことだと考えています。そのため私は、手術の前に画像や検査結果を十分に確認し、術中も一つひとつの操作を丁寧に積み重ねながら進めることを何より大事にしています。
また、ロボット支援手術だからこそ、細かく精密な操作が可能になりますが、私は「機械に頼る」のではなく、「機械の力を生かして、より質の高い手術を行う」という姿勢を大切にしています。無理をしないこと、見えにくいところこそ慎重に扱うこと、そして必要があれば最も安全な方法へ柔軟に切り替えることも、私の大切なこだわりです。
もう一つ妥協しないのは、患者さんとご家族にきちんと向き合うことです。手術は医師だけのものではなく、患者さんが十分に理解し、納得して受けていただくことがとても重要です。私は、術前の説明から術後の経過まで、できるだけわかりやすく、誠実にお伝えすることを心がけています。
野田総合病院では、「ただ手術をする」のではなく、「安心して任せていただける手術を行うこと」を大切にしています。その思いを持って、毎回の手術に臨んでいます。
患者様の「未来」を照らす
手術を終えた患者様から言われて、一番嬉しかった言葉は何ですか?
手術を終えた患者様からいただく言葉はどれも大切ですが、
私が特に嬉しいのは、「ありがとう」という言葉です。手術というのは、患者様にとってもご家族にとっても、とても大きな出来事です。不安や緊張を抱えながら治療に臨まれる中で、そう言っていただけることは、無事に手術を終えられたことだけでなく、安心して治療を受けていただけたということでもあり、医師として何より嬉しく感じます。
また、「先生にお願いしてよかったです」
「思っていたより痛みが少なかったです」
「安心して入院生活を送れました」
「家族もほっとしました」
といった言葉をいただくことも、大きな励みになります。
私が大切にしているのは、手術の技術だけではなく、患者様やご家族が納得し、安心して治療に向き合えることです。そのため、術前の説明から術後のフォローまで丁寧に行い、「ここで治療を受けてよかった」と思っていただける医療を目指しています。
野田総合病院でも、
患者様とご家族に安心して任せていただける外科医療を大切に、一人ひとりの治療に向き合っています。
手術を怖がっている患者様に、あえて伝えたい「ダビンチの意外な一面」はありますか?
はい。お伝えしたい「意外な一面」は、ダビンチは自分で勝手に動くロボットではないということです。「ロボット手術」と聞くと、機械が自動で手術をするような印象を持たれる方もいらっしゃいますが、実際はそうではありません。ダビンチは、術者である医師の手の動きを、より精密に、より安定して患者様の体内に伝えるための医療機器です。つまり、手術を行っているのはあくまで医師であり、ダビンチはその技術を支えるための大切なパートナーです。
もう一つの意外な一面は、「大きくて怖そう」に見えて、実はとても繊細で丁寧な操作ができることです。細かな動きや狭い部分の操作がしやすく、見たい場所を拡大して確認しながら進められるため、病気や体の状態によっては、患者様の負担を減らせる可能性があります。ですので、私は「ロボットだから怖い」と考えるのではなく、“より安全に、より丁寧に手術を行うための手段の一つ”として知っていただければと思っています。
野田総合病院では、ダビンチを使うこと自体を目的にするのではなく、患者様にとって本当に適した治療かどうかをしっかり見極めたうえでご提案しています。不安なことがあれば、どんな小さなことでも遠慮なくご相談ください。安心して治療に臨んでいただけるよう、丁寧にご説明いたします。
野田総合病院を、地域の方々にとってどのような場所にしていきたいですか?
私は野田総合病院を、地域の皆様が本当に頼れる病院にしていきたいと本気で考えています。
体調に不安を感じたとき、手術が必要かもしれないと言われたとき、がんと診断されたとき。そんな人生の大きな不安の前で、
「ここに相談すれば大丈夫」
「ここなら安心して任せられる」
そう思っていただける病院でありたい。それが私の強い思いです。
これからの野田総合病院は、ただ診療を行うだけの病院ではなく、この地域で高度な外科医療を安心して受けられる場所を目指します。ロボット支援手術をはじめ、低侵襲手術、がん治療、腹部救急まで、患者様お一人おひとりにとって何が最善かを真剣に考え、丁寧に、誠実に、責任を持って医療を提供していきます。
私は、地域の方が高度な治療のために遠方まで行かなくても、この野田の地で、安心して質の高い医療を受けられる体制を築きたいと思っています。そして患者様だけでなく、ご家族にも
「野田総合病院に来てよかった」
「ここに任せてよかった」
と感じていただける病院にしていきたいのです。
病院の価値は、建物や機械だけで決まるものではありません。患者様に真摯に向き合う姿勢、確かな技術、安全へのこだわり、そして地域に貢献しようとする強い意志によって決まると私は考えています。その思いを胸に、野田総合病院を、地域の皆様にとって欠かすことのできない存在へと育てていきます。